Vol.60 Career up in NZ -ニュージーランドでダイビング- |
ダイビングの本場、オーストラリアのケアンズを拠点とするダイブセンター『3Dアドベンチャーズ(3DA)』。ケアンズ本店では『パプアニューギニアが誇る 豪華ダイビングクルーズ船PARADISE SPORTのラストトリップを3DAチャーターで飾ろう!』という大胆プランを打ち出すなど、ダイナミックなスケールでダイバーの夢を実現する。そんな 『3DA』が、ケアンズ店とゴールドコースト店に加えて昨年末にニュージーランド店をスタートさせた。ニュージーランドでもダイバーたちのこれまでの限界を超えた壮大なドリームの 実現に挑戦する。そこで『3DA』のニュージーランド店を総括するヒロさんに『ニュージーランド進出とニュージーランドのダイビングの魅力』について語っていただいた。
プロのダイバーになる決意
「会社名『3Dアドベンチャーズ(3DA)』の3Dには、3Dimensions(3次元の動き)とDive Dream Destinations(夢の目的地でダイビングをする)という2つの意味が込められています。『3DA』の本店は、ダイビングの本場、オーストラリア のケアンズにあり、ニュージーランドでもこの2つの意味を満たすお手伝いをするために昨年暮れにニュージーランド店をスタートしました。」と語るヒロさん(愛称)は、『3DA』のニュージーランド店を総括し、企画・営業からインストラクターまで幅広く行っている。 『3Dアドベンチャーズ』としてニュージーランド進出 ダイブマスターコース中にワーホリビザが満了し、『3DA』の紹介でフィリピンのセブ島へ移りコースを修了したヒロさん。「それから1ヶ月間、水中ガイドなどをしながら毎日そこで潜っていましたね。日本に帰国してから就職や将来についてじっくり考えました。その時、ダイビングのインストラクターになりたいと いう希望が自分の中で明確になり。そしたら、どうしても『3DA』の代表のDONさんに教わりたいという気持ちが一気に膨らんだのです。彼は南半球ではじ めてインストラクターコースを教える資格を取った日本人で経験も豊富ですし、何よりその人柄にとても魅かれるものがあり。さっそくケアンズに戻って、彼の 元でインストラクターの資格を取得しました。つぎに就職先探しを開始。その頃、タイミングよく『3DA』がニュージーランド進出に向かっていたんです。そのことを知り、『ぜひ、僕にやらせてください』と社長に申し出たら、これまでの社会経験などから僕に任せてくれることになりました。昨年の11月頃でした。ただニュージーランドには何のツテもなく、ゼロからのスタート。ですので、まずダイビングをしている人のネットワークを作ろうと思いながら、ニュージーランドに入国しました。たまたま空港 から乗ったシャトルバスの運転手が日本人の方で、ラーメン屋『たんぽぽ』のオーナーの一人であるみちおさんがダイバーなので彼を訪ねていくといいと教えて くれました。その言葉を頼りにシティに着いてすぐ『たんぽぽ』に出向き、みちおさんからニュージーランドのダイビングについていろいろ教わりました。また、これをきっ かけにこれまで本当によくサポートをしていただきました。こんな風にこれまでダイビングの話題にでてきた方には必ず会いに行きました。ネットワークを広げ るうちに、これまで日本語でのインストラクターコースがニュージーランドにはなかったので、現在ニュージーランドにいる数名のプロダイバーが『3DA』出身だということを知り、 ニュージーランドとの強い繋がりを感じましたね。」 個人のペースでプロになれる講習 「つぎにネットワーク拡大のために考え付いたのが、ダイビング仲間を集っての食事会。ニュージーランドはダイバー同士が集まる場所がないので、そういう場所をつくりたいと 思いました。」初回はヒロさんを含めて3人でスタートした食事会も回を重ねるごとに参加者が増え、現在はつねに20人規模になっている。「『3DA』ニュージーランド店は、これまで大々的に広告をうたずに口コミで生徒を集めてきました。コースに満足してくれた修了生たちが他の生徒を紹介してくれたり、レストランの方が チラシを貼ってくださったり、いろんな方々が協力してくださって現在に至ります。最近は生徒数もかなり多くなってきて、ビジネスとしては次の段階にきたよ うに感じています。ダイビングの講習は、何よりもまずダイビングの楽しさをみなさんに知ってもらいたいという考えから、できる限り個人に合わせたスケ ジュールを組んでいます。学生の方は週末に講習日を調整するとか。オープンウォーターは4日間の日帰りコースで、基本的に最初の2日間は『DIVE HQ』というニュージーランド最大のフランチャイズのダイビングショップでプール講習をし、後半の2日間は海洋実習です。僕はオープンウォーターからダイブマスターま でを担当していますが、『3DA』ニュージーランド店ではインストラクターまでの資格の取得が可能です。現在ニュージーランドでは、インストラクターまで日本語で受講できるのは 『3DA』のみ。ケアンズ本店との連携が強いので、もちろんケアンズ店でも受講が可能です。どちらで受講しても、ダイブマスターやインストラクター資格の 取得に必要なインターンシップを同じ場所で続けて行えるなど、一貫したサポートが受けられます。」 夢のスポットでダイビング
「『いろんな海を潜りたい』というのが、やはりダイビングのライセンスを取る目的でしょう。そのため『3DA』はツアーにも力を入れてきました。」今年の初冬からツアーの企画に乗り出したヒロさん。「ダイビングは水温に合った保護スーツを着れば水が冷たくてもできるので、ツアーは頻繁にしましたよ。でも8月はどうしてもダイビングから足が遠のいてしまうので『トンガ王国でザトウクジラに出会った~ツアー』を企画。トンガ王国ではザトウクジラと一緒に泳げるんです。一人で企画からトンガとのアレンジまでをこなしたので大変な一面もありましたが、ツアーは大成功でした。有名なニュージーランドの海上活火山『ホワイトアイラン ド・ツアー』もしました。ここは海上活火山で海流が悪いと潜れなくなるというダイバーにとっては魅惑的なスポット。ニュージーランド固有種である綺麗なブルーのブルーマオマオの大群が僕の体の周りを連なってぐるぐる回り、未知の世界を体感しましたね。他には、世界的に有名なフランスの海洋学者、ジャック・クストーが世界十指に入るダイビングスポットと賞賛した『プアナイツアイランド・ツアー』。世界最大規模の海洋洞窟、巨大なアーチなど地形が壮大で神秘的なスポットで す。また『プリプリほたて探検隊ツアー』というホタテを捕って食べるツアーをしました。これは他の国ではできないニュージーランドだけのダイビングの正に『楽しみ』ですね。現在、パイヒアでイルカと泳ぐツアーを企画中で、先日下見をしてきたのですが、行く前はイルカのヒレに捕まって戯れるように泳ぐ優雅なイメージでし たが、実際は野生のイルカなのでスイスイ泳いで人間から逃げて行ってしまうので、イルカについて行くので必死で。でも楽しかったですよ。ニュージーランドにはさまざまなダイビングの楽しみ方がありますが、僕の場合は『地形』を見る楽しみが何より勝り、次に『魚の多さ』、『食べて美味しい』の順番ですね。 講習生 中山雄太さん とても素晴らしい体験でした。海の中では全てが日常と異なり、一つ一つの動作・変化に驚きと喜びを感じました。最初、全てがはじめての経験で期待とともに不安も感じていましたが、水の中でのインストラクターであるヒロさんの丁寧な指導と楽しいジェスチャーのおかげでいつの間にか不安は消えていました。ヒロさんありがとうございました。ニュージーランドの豊かな自然を感じる一つの手段としてスクーバダイビングはおすすめです。
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