ダイビングインストラクター:椎橋 亜希子 さん
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NZの海の中は、伝説的なフランスの海洋探検家のジャック・クストーが、『ここは世界の10本の指に入るほど綺麗だ!』と絶賛するほど壮大です。
NZは映画「Load of the Rings」のような壮大な自然を求めて来る場所だけに、NZの海の中は地上と同様にとても壮大です。深く澄んだ青い海と、尖塔や切り立った崖や谷、洞窟など豪快な地形がNZの海の特徴です。そして魚たちも、キウイのようにフレンドリーです。またハンティングも楽しめ、様々な楽しみ方ができることが、NZの海の魅力です。
Akiko Shiibashi
椎橋 亜希子
1979年、埼玉県生まれ。自然や動物が大好きで、環境保護活動に興味を持つ。大学卒業後、英語の習得と環境保護ボランティアのためにNZへワーキングホリデーで渡航。語学学校のダイビング講習に参加し、ダイビングの楽しさ、素晴らしさに魅了され、インストラクターになることを決意。AUS・ケアンズでインストラクターコース・試験に合格し、現在はGoat Island Diveで日本人インストラクターとしてフルタイム勤務中。スポーツ、中でもサッカー、バレーボールが大好き。1人で出かけるのが好きなので、趣味は旅行、散歩、最近はトレッキング。憧れのマンタやクジラとダイビングする日を夢見ている。
Goat Island Dive
142A Pakiri Rd
PO Box 146, Leigh
ダイビングのコースのお問合せは各代理店まで。
詳しくは13ページの広告をご覧下さい。
Unique New Zealand (English School)
PO Box 35212, Browns Bay, Auckland 1330
Freephone 0800 4 86 478
Ph 09-479-1624
今まで見たことのない水中世界、まさしくそこは未知の世界でした。
小さな頃から自然や動物が大好きで、中学生の時に自然保護に興味を持ちました。大学で国際的な環境保護政策などを勉強しているうちに、もっと専門的な知識と経験を身につけたいと思い、留学を決意しました。NZは自然保護活動が盛んでボランティアの需要も多かったので、大学卒業後に3年間働いた後、ワーキングホリデーでNZへ来ました。
NZへ渡航後、ボランティアをするのにも英語力が必要だったため、ノースショア、ブラウンズベイの海が校舎の目の前あるユニークNZという語学学校で英語を勉強していました。ユニークNZへ入学してから2ヶ月経った頃、同校でスクーバ・ダイビングの講習を行っていることを知りました。以前、サイパンで体験ダイビングをしたことがあり、その時からダイビングにとても興味を持っていたので、一番最初の認定レベル、オープン・ウォーター・ダイバー・コースに参加することにしました。それが、ダイビングを始めるきっかけでした。このオープン・ウォーターの講習で、数年ぶりにダイビングを体験したのですが、改めて自分に今までに見たことのない世界が広がった感動を覚えました。特に、同じ講習を受けたメンバー全員で行った、初めてのファンダイブの光景は今でも忘れられません。白い巨岩がつくり出す谷に差し込む光の帯は、息を呑む美しさでした。まさしく未知の世界がそこにありました。たとえ同じ場所でも、潜るたびに違う姿を見せてくれて、常に新たな楽しさを発見することができました。ダイビングが本当に好きになり、アドバンスド・コース、レスキュー・コースと続けていくうちに、私自身も変わったようです。ダイビングを始めてから、周りの人に私がよく笑うようになった、明るくなったと言われるようになりました。実はダイビングを始めた頃、とても辛いことがあったのですが、NZの海とダイビングが支えとなり乗り越えることができたのだと思います。それで、自分自身がそれだけ好きになった、また私にそれだけの力を与えてくれたダイビングの面白さと素晴らしさを、一人でも多くの人に伝えたいと思い、インストラクターになることを決心しました。
NZの海の中の魅力は、地上と同様に地形が壮大なことです。
ダイビングには、ダイバーの数だけ楽しみ方があります。魚を見るのが好きな人、小さな生物を探すのを楽しむ人、写真を撮るのが好きな人、深く潜るのが好きな人、そしてただ水中にいることを楽しむ人など、本当に様々です。NZの海には、多種多様なダイバーを満足させてくれる、多くのダイビングポイントがあります。
まず、NZのダイビングポイントを語る時に欠かすことができないのが、Poor Nnights Islandです。Poor Nnights Islandはゴートアイランドから更に北へ2時間くらいのところにあるダイバーに有名なNZを代表するダイビングポイントです。いえ、ここは世界を代表する有名なポイントと言えます。というのは、世界中の海に潜ってきた伝説的なフランスの海洋探検家のジャック・クストー氏が、海洋調査のためにNZを訪れてPoor Nights Islandに潜った時に、「ここは世界の10本の指に入るほど綺麗だ!」と絶賛したことで有名なダイビングのポイントなのです。
私の働くGoat Island Dive周辺にも多くのポイントがあります。講習の海洋実習を行うゴートアイランドは、地元キウイのスノーケラーやダイバーにも人気のポイントです。ゴートアイランドは海洋保護区に指定されて30年以上経っているので、自然の生態系がそのまま残されています。魚たちは人間を恐れることを知らない為、波打ち際まで泳いできたり、ダイバーやスノーケラーの後について一緒に泳いだりします。海の中で輪になって私たちが講習をしている時も、魚たちは講習に参加しているように輪の中に入ってきます。NZの魚たちの性格もキウイと同じで、とてもフレンドリーのようです。また魚の種類が多く、巨大な群れや大きなエイに出会うこともあります。他にも、岩の下には多くのイセエビが住みついています。ゴートアイランドはとても生命力溢れる豊かな海で、自然が本来あるべき姿が広がっていると思います。
ゴートアイランド以外にも、グレート・バリア・アイランドやリトル・バリア・アイランドなど多くのポイントがあり、当ショップ所有の双胴船で行くことができます。そこでも多くの魚の群れを見ることができますが、NZの海中世界の特徴でもある、深く切り込んだ崖や谷など、美しく壮大な景色を見ることができます。ポイントによっては洞窟やアーチがあったりするので、多くのダイバーを楽しませてくれています。NZは地上の景色が壮大ですが、海の中も地上と同じように豪快で、地形がとても壮大です。
ハンティングが楽しめるのもNZの海の魅力です。
NZはダイバーによるハンティングが認められている、世界でも珍しい国の1つです。ゴートアイランドは海洋保護区なので禁止されていますが、船で行くポイントでは数や大きさに規定はありますが、ハンティングすることができます。キウイのダイバーにはハンターが多いので、船がイセエビだらけになってしまうこともあるくらいです。ホタテやウニも採ることができるのですが、船の上で食べる採れたての味は格別です。
コースを受講された生徒の皆さんには、ライセンスを取ったきりにしてしまわないため、また、ダイビングの本当の楽しさを感じていただきたいので、コース修了後、ファンダイブに参加されることをお勧めしています。その際、ファンダイブを兼ねてホタテやイセエビを採って、バーベキューにしてみんなで食べたり、ホームステイ先にお土産として持って帰っていただいたりしています。
このように、様々な楽しみ方ができることが、NZの海の魅力の1つだと思います。
5日間のじっくりコースだから、安心・安全です。
Goat Island Diveの日本人コースは、通常の4日間コースとは違い、5日間じっくりと時間をかけるので、安心して、安全に参加していただけることが特徴の1つです。これはオーナー夫妻の、自信を持って本当のダイビングを楽しめるようになってほしい、というポリシーに基づいています。また世界最大のスクーバ・ダイビングの教育機関PADIの教育システムを使用しているので、世界的なPADIの資格が取得できます。NZはPADIグループのアジアパシフィックグループに属しているのですが、グループの中にPADIジャパンがあり、弊社ではPADIジャパンの教材を使い日本語で授業を受けることができます。
同コースは、泊りがけで、オークランドシティから車で約1時間半の所にあるゴートアイランドで行います。初日に学科講習とテストを行い、2日目と3日目の2日間、プールで講習を行います。プール講習では、高台の見晴らしの良い場所にあるリゾートの雰囲気を持つプールを貸切で使用できることから、リゾート地にいる気分になる生徒さんも多いようです。4日目と5日目の海洋実習では、ビーチとボートの両方から行いますが、生徒のみなさんに、様々なダイビングの方法を経験していただきたいという考えに基づいています。
コースは送迎、宿泊、マニュアル、器材レンタル料など込みのパッケージスタイルになっていますので、安心して参加していただけます。
素敵な出会いもダイビングを通して得たものです。
コースは、4泊5日の泊り込みなので、みんなで自炊したり、色々な話をしたりと、小旅行気分で楽しめます。よく私も夜に合流して、一緒に楽しく過ごさせていただいてます。そして、受講者はワーキングホリデーの方が多いので、講習の5日間の間に、みなさん仲良くなられて、その後日程を合わせてファンダイブに来られたり、次のライセンス・コースに一緒に参加していただいたりしています。
私自身もダイビングを通して、生徒さんをはじめ、多くの素敵な出会いがあり、また多くの方々にお世話になり、支えていただきました。ユニークNZのダイレクター夫妻は、ダイビングと英語の両立ができるように配慮してくださったり、現在はユニークNZの教室を講習のために貸していただいたり、ダイブショップのオーナー夫妻には初めての日本人雇用のため複雑なビザ取得を全面的にサポートしていただき、他にも私をオープン・ウォーター・ダイバーからプロフェッショナルになるまで育ててくれたインストラクターの方など、多くの方々にお世話になりました。また、現在チームワークを大切にするスタッフたちと働くことができていることも含めて、感謝の気持ちでいっぱいです。海の中の感動のみだけではなく、このような感動もダイビングを通して得たものです。
今後の夢は、世界中の海をダイビングしながら、一人でも多くの方にダイビングの楽しさや素晴らしさを伝えていくことです。そして、大きな夢としては、ダイビングを通して、海の素晴らしさや尊さ、さらには自然の重要性を伝えて、美しい自然を少しでも多く、未来に残せるように活動していくことができればと思っています。また、本当の自然に触れる機会がほとんど得られない、日本の子供たちに海や自然のことを知ってもらい、少しでも環境保護に対する意識を育んでもらえたら、と思っています。