バックパッカーオーナー:斉郷 由紀
クリスマスは、SNSがあなたの家族です!
今年、初の日本人経営バックパッカーズ『サーフンスノー』が、スカイタワーの目の前にオープンした。
ワーホリ時代、バッパー生活が大好きだったというワーホリ生活を満喫したオーナーの由紀さんは、現在は「目指せ!NZのオアシス」を合言葉に、バッパーのオーナーとして日本人ワーホリ、旅行者、留学生たちに活気を与える存在だ。
Yuki Saigo
斉郷 由紀(さいごう ゆき)
Surf 'N' Snow Backpackers Owner
1972年、東京生まれ。短大卒業後、NZで1年間、語学留学。テレビ局で勤務した後、オーストラリア、カナダ、NZでワーホリ&バッパー生活を堪能、いわばワーホリのプロ。2003年Surf 'N' Snow Backpackersを設立。「バッパー経営」というひとつの夢を実現させ、現在は「ここに来ると楽しいことがある」というようなバッパーを作ることに向かっている。
バッパーが大好きだったワーホリ時代
「バックパッカーは、出会いの宝庫で、刺激があり、毎日さまざまなストーリーがあります。そして出会いから知識が広がり、生の英語を勉強でき、そんなバッパー生活が大好きでした!」ワーキングホリデーの時、ほとんどの時間をバッパーで過ごしたという由紀さん。短大卒業後、1年間、語学留学のためにNZに滞在した後、日本へ戻りテレビ局で約4年間OL生活を送り、その後、オーストラリアとカナダでワーホリ生活を経験した。「NZに来て以来、海外の生活が好きになり、山と海そして四季のある環境とキーウィの人柄が好きだったので、いつかNZに戻って来て仕事ができればと考えていました。過去の経験からバッパーに宿泊する側の気持ちが分かるので、今度は運営をする側になりたいと思い、NZへワーホリで戻ってきて、バッパーで働きはじめました。その時、NZにはバッパーのビジネスチャンスがあるのではないか?と思いはじめました。」
目標!バッパー経営
「バックパッカーを始めるためには、先ずNZで住むための永住権が必要だと思い、日本へ一時帰国し、永住権を申請した後、NZ就労ビザを取得して、再びNZへ渡航しました。そして、空港にある日本食レストラン『葉山』で働くことになりました。永住権取得後、働いていた『葉山』の経営者である、中村氏にバックパッカー経営がしたくてNZへ来たという夢を告げ、ビジネスチャンスがあると話したところ、中村氏もバッパー業界を調べ、業界的に面白いので、一緒にやってみようという話に発展しました。その後、バッパーを始めるための修行が始まりました。中村氏からは、ビジネスについて色々教えて貰いました。同時にバッパーへも修行へ行き、全部で4件のバッパーで働きました。」その後、由紀さんは、中村氏と共に2003年に会社を立ち上げ、バッパーの場所を探し、契約手続きを経て、2004年2月にバッパーの場所を確保した。2004年8月から内装工事をスタートし、2004年10月オープンの予定で宣伝広告をし、着々とオープンへ向かった。
だが、しかし・・・。
開かずのバックパッカーズ
「オープンできるまで、すごく長くて暗い道のりでした。」工事の途中で建築法が改正され、市役所の規制が厳しくなったことで、サーフンスノーのオープン予定が徐々に遅れ始めた。「毎月、毎月オープンできると言われていたので、それを信じて、予約を受けていた為、宿泊を断るのもギリギリになってしまい、お客様には一年間とにかく謝りまくりました。これまでの人生で、こんなにたくさん謝ったことはなかったですね。お客様の代わりの宿泊先を探すのも大変で、他のバッパーに電話をかけては宿泊者を紹介していたので、とても喜ばれました。『またなの!そっちは、まだ開かないのー!またお客さん紹介してくれて、ありがとう!』と他のバッパーからは感謝されました。当然ですが、お客様の中には怒る方もいて、オープンする前に苦情が出ては困るので、失礼の無いように車でお客様を他のバッパーに送って行ったこともありました。今は、オープンできたから笑い話にもできますが、その時は大変でした。」
危機一髪!初の日本人経営バッパー、ついにオープン
オープンが遅れても、他の宿泊施設にお客様を送ることで、どうにかしのいできたサーフンスノーに、それができない絶体絶命の事態が起こった!「今年7月、ブリティッシュライオンズ戦がオークランドであった時です。イギリス人は宿泊の予約を1年前からしていて、オークランドで試合のあった日は、どこのアコモデーションも満室で、どこにもお客様をふれない状況でした。サーフンスノーは全部で146名収容できますが、そんなに大勢の人が入れる場所は他にはないので、いよいよどん詰まりという事態になりました。『このバッパーをオープンできなかったら、ラグビーの国、NZにラグビー観戦で来た人を路頭に迷わせてしまうことになります!!』とシティカウンシルやNZ観光局に掛け合いました。その結果、6月末にようやくオープンする許可が下りました。今度はライオンズ戦で来る約140人の宿泊客を迎えるために、急いで知人を集めて大掃除をして、1年間地下に眠っていた約140個のベッドを組み立てたり、準備が本当に大変でした。その上、オープンして早々、約140人という大勢の人が宿泊したので、初めからかなり汚れてしまい、掃除に苦労しました。
目指せ!オアシス
・清潔面と安全面
とにかくいつも気を付けているのは、清潔面と安全面。日本人のスタッフ5人が毎日隅々までピカピカに磨き上げるように掃除をしています。これまでのバッパーのように汚くても安いからいいというのではなくて、ホテルとホステルの間を目指しています。24時間日本人スタッフが常駐しているので、緊急事態にも対応できます。スカイタワーの側で場所やイメージがいいからか、宿泊者は他のバッパーと比べて小奇麗な人が多くて、安全面でこれまで問題という問題はありません。
・目的に合った過ごし方
ワーホリ、学生、仕事をする方、ロングステイの方、あらゆるニーズにお応えできる便利な宿泊施設です。プライベートの部屋は、上階の静かな場所に位置するようにし、2階は相部屋など目的に合わせて分けています。バスルーム付きの部屋もあります。これまでもバスキングをしている人などを含めて様々な目的の方が宿泊され、冬場はワーホリの方の長期滞在が多かったのですが、夏に向けて欧米の旅行者が増えてきました。
・旅行計画のお手伝い
旅の手配を日本語でお手伝いします。バスツアー、アクティビティ、ファームステイなど各種インフォーメーションが揃っています。
・ワーキングホリデー
銀行口座の開設、仕事の紹介、中古車案内など、NZで安心して楽しく暮らすためのアドバイスをします。貴重品も保管します。生活費をセーブしたい人には、仕事と部屋代をエクスチェンジすることもできます。
・英会話上達のチャンス
各国から来るバックパッカーたちから実践的な英語を学べるような環境作りを心がけています。学校で習ったことをここで実践してください!!
・目標
サーフンスノーは、NZでの日本人のオアシスを目指します!!ワーホリの方は、何かを学びたい、何かを経験したいということで来られていますが、どうしたらよいのか分からない方が多いようです。ワーホリ時代の経験を活かし、どうすればいいのかをアドバイスできればと思っています。彼等に情報を提供してあげて、『じゃ、行ってらっしゃい!』みたいに。また、旅行やファームステイで疲れたなと思う時はここに帰って来てもらって、『どうだったの?』とか話を聞くことで、私も勉強になります。他の人達にもその話を教えてあげたり、みんなの情報交換の場所になればいいなと思っています。
また将来はサーフンスノーという名前にちなんでNZの海や山のエリアでも展開して行きたいです。
クリスマス、私たちがNZの家族
NZではクリスマスは家族で過ごす日です。私たちにとって、宿泊者の方々が家族だと思っています。NZでは街に出てもすべてお休みで日本のお正月よりも静かです。そこで、25日はクリスマスパーティを行う予定でいます。クリスマスに家族と過ごすために実家に戻るような気分で、是非宿泊しに来て下さい!