Vol.64 Career up in NZ ニュージーランドでワイナリーを設立 |
高校時代に、女性ファッション誌「Ray」の準レギュラー・モデルとして活躍していたウォード佳奈恵さん。雑誌からそのまま飛び出して来たような魅力的な彼女が、オークランドシティからフェリーで35分の場所にあるワイヘキ島を基盤に会社を設立し、現在、女性企業家としてワイヘキ・ツアーの企画およびガイド のほか、ワイヘキに関係する様々な仕事を行っている。佳奈恵さんの起業に深い繋がりを持つのが、夫のクリスさんとワインだと語る彼女。そんな佳奈恵さん に、ワイヘキ・ツアーとワインについてお話を伺った。
専業主婦志望から女性企業家へ
昔は専業主婦に憧れていたので、今、会社を起こしてビジネスをしている自分を見ると、人生って分からないなって思います。これは、夫のクリスの影響が大きいのでしょう。彼と出会ったのは、かれこれ12年前。彼が日本でレストランのマネジャーとして働いていた時でした。クリスはオークランド大学でビジネスを 専攻し、関西国際学園でも勉強したり、ずっとビジネスをしたいと考えていた人でした。また彼には、夫婦で協力して、一人ではできないビジネスをしたいとい う夢があって。彼にずっとそういう話をされている内に、いつしか私もビジネスに目覚めてきたようです。今では、自らビジネスをするようになってしまってい る自分を、とても不思議に見ています。 一流のワイン造りを体験 クリスがストーニーリッジでビニヤード・マネジャーやアジア圏への輸出関係を担当している一方で、私は同じワイナリーで、実際のワイン造りに携わっていました。ブドウの葉の新芽の間引き、ネット張り、収穫、ボトルのラベル貼り、ビン詰め、箱詰めなど全ての工程を3年間、続けて行いました。今、思うと、ワインの味もワイン造りも、すべて体に知識を吸収させていった感じでしたね。中でも最も豊かな体験だと思うのは、自分が1年間育ててきたブドウからできるワインを最後にテイスティングして、どんな味のワインができたかを知ったこと。その経験をストーニーリッジでできたということもラッキーに思います。ストーニーリッジは、1982年に設立されたニュージーを代表するワイナリーです。オーナーのスティーブが、大学卒業後に人生を考えながら、ヨットで世界中を旅している時に、ワインを造ろうと思い立ったのが始まりでした。それから彼は、ボルドーワインがもっとも美味しく造れる場所を探し、選んだのがこの土地でした。気候や風向きなどボルドーワインに必要なもの全てが、最高に満たされていたのです。それから25年が経った今、ストーニーリッジは数々の賞を国内はもちろん、世界でも受賞し、中でもStonyridge Laroseは、現在ニュージーで最も値段の高いワインで且つ、最も有名なワインにまで成長しました。何度もコンペティションを勝つ中で、厳しくテイス ティングをし、品質や味を極めていったのです。今は、有名なソムリエたち、たとえばニュージーでいうとマイケル・クーパーなどが、ストーニーリッジのワイ ンを高く評価をしてくれ、いつも5スターで、素晴らしいコメントを書いてくれていることが、安定したワインの価値を築き上げていますね。日本を代表するソ ムリエの田崎真也さんも、ここのワインをテイスティングして、とても良いコメントを書いてくださっていますよ。それほどまでに世界中で評価されるのは、何 よりもワイン造りが手作業で気持ちがこもっていることと、オーガニック農法を使用していることが理由でしょう。手作業ですので腐ったブドウは取り除くこと ができますし、オーガニックですので一切ケミカルは使用していないので、その土地のうま味が最大限にでるのです。 ワイヘキの魅力を日本語ツアーで
私がストーニーリッジでワイン造りの仕事をしている時に、多くの日本人のお客様がこのワイナリーを訪れているのを見ていました。そんな時、ふとワイヘキ島在住の日本人が行っているツアーが無いことに気づいたのです。もし現地の日本人がツアーを行えば、もっとお客様に有意義な時間を過ごしていただけるだろうなって思ったのでした。私自身も3年間ここに住んで、ワイヘキの魅力にすっかり魅せられていました。そんな私の好きなこの島を皆様にもっと楽しんでいただくことができればって思ったのが、Island Wine(以下、アイランド・ワイン)という会社を立ち上げたきっかけでした。 夫とワインと共に将来を描く
私の場合はとくに、夫の支えがあったからこそ今があると思い、夫婦で何事も協力しあうことが大事だと痛感しています。夫と一緒にワインの仕事をしているので、良い情報が手に入り易いことも恵まれていることですね。たとえば、ワーホリの方にご提供できる情報としては、ストーニーリッジでは、随時ピッキングをしてくださる方を募集していること。ランチやバイト代が支給される上に、ピッキングの後にストーニーリッジのワインで乾杯し、美味しいワインが味わえます。ここのワインは、高価ですし、ニュージーの最高級のワイン造りに携われるチャンスでもありますね。金額にはこだわらず、ストーニーリッジの一流ワイン をお試しになられたい方には、やはりLaroseがお勧めです。また、5年前からPilgrim(シラー)もこのワイナリーで力を入れているワインです。 マイケル・クーパーが、最新の彼の著書で5スターに評価し、彼がランチを食べにここを訪れた際も、最後の一本を購入してスタッフと一緒に飲んで帰って行かれました。 ワイン留学やビジネス留学をしたい、体験したい、資格を取りたい、この分野で仕事をしたいと言う方はイーキューブ留学セクション、イースクエアまでお問い合わせ下さい。
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