Vol.113 時代を飾るキーパーソン - ウエディングドレスショップ |
オークランドシティ中心部の、おしゃれなビルの中二階に構えた白い空間。そこが、フェリシティーズのウエディングドレスショップだ。念願だった自分のビジネスをスタートして半年あまり。先日、ロイヤル・ウェディングもあってウェディング業界が後押しされる中、花嫁の特別な日を演出する光栄な仕事で楽しく充実した毎日を送っているという、彼女のストーリー。
老舗との運命的な出会い ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 去年の10月にフェリシティーズ、ブライダルのビジネスを買いました。OE(Overseas Experience海外での経験)から帰国して1年半ほど経っていました。私は、昔から、いつか自分のビジネスを持ちたい、と思っていましたから、ブライダルの老舗フェリシティーズが売りに出ていると知った時、何か、運命的なものを感じたのです。ファッションは、特にブライダルファッションは、私が好きな分野でした。 私の名前がフェリシティなのは全くの偶然ですが、「きっとこれは神が導いてくださったものなのだ」と身が引き締まる思いがしました。貯金と銀行からのローンを合わせて資金を調達し、思い切って店のオーナーになりました。 当初は、ビクトリアストリートにあった以前の店を引き継ぐ、という感じで経営していましたが、ちょうどビクトリアストリートが、新しく造り直される、という時期だったのと、店が古くくたびれた感じで改装が必要でしたから、思い切って現在の店舗に引越しました。 ロンドンでファッションのセンスを磨いた 私はホークスベイから出てきてオークランド大学に進み、美術史と心理学を学びました。卒業後はオークランドで不動産の仕事に就きました。しばらく働いた後にOEで、ロンドンへ。2年間行く予定だったのが、長くなりました。ロンドンは大都会で、刺激的で、おしゃれで、とても楽しかったです。 私は子供の頃からファッションが大好きで、自分で服やアクセサリーを創ったりしていました。私の母も祖母も裁縫が得意で、私も物心がついた頃から、自分で自分の服を創るのが当たり前でした。 私は、ロンドンで古着を素材にした、ファッショナブルな服を創り始めました。友人に作品をあげたり、こんなものを作って欲しい、と頼まれたりするうち、いつしか評判になりました。私が作ったものを買ってくれる人も増え、グリニッジのマーケットで自分のレーベル(ブランド)のファッションを売るようにまで発展しました。店はそこそこ成功でしたし、お客さんから新しいアイディアをもらうこともありました。でも6年近く経って、ニュージーランドの家族の近くに戻りたいと思うようになり、2009年に帰国。再びオークランドで不動産の仕事に戻りました。 特別な日を演出する役目を担うのは光栄。 店にあるウエディングドレスはオーダー用のサンプルで。レンタルではありません。お客様に自分の目で見てもらい、実際に試着してもらって、好きなスタイルのドレスを選んでもらうのです。そしてそれをお客様のサイズでオーダーします。時間に余裕がない時は見本をそのまま販売することもあります。店内でサイズ直しもします。現在、80種類ぐらいのドレスがありますが、この数は、少なすぎず、多すぎない、ちょうどいいチョイスでしょう? お嫁さんになる方は、そのほとんどが、自分が着たいドレスのイメージを持っていますから、そのイメージを把握してそれに近いドレスを選び、それからより美しくなるようアドバイスをする。特別な日を演出する一部を担っている、というのは、たいへん光栄なことですからね、一生懸命、誠意を尽くして、お客様に合った最も美しいドレスを選ぶお手伝いをしたいです。 自分のためのとっておきのドレス選びは?? 実は、私自身も来年の3月に結婚することになりました。 最近のトレンドとしては、ゴールドやシャンペンなど、色を取り入れたドレスが人気で、素材はオーガンジーがよく出ます。たぶんこれからロイヤル・ウェディングの影響で、レースの人気が盛り上がってくることでしょう。私のためのとっておきのドレスは、これから入ってくる新作の中の、まだ誰も着たことのない一番のものを選ぶつもりです。 私の店のドレスは、ほとんどがオーストラリアかアメリカのデザインで、オーストラリアか中国で縫製されたものです。私の店のモットーは、お客様が手の届く値段の範囲で、ベストのドレスを提供すること。実際、ここにあるドレスは、多くが800ドルから2000ドルの範囲。ですから、気軽に来店して、値段が明確に分かっているドレスを気軽にいろいろ試着して欲しいです。だって、花嫁になるのは人生の一大事でしょう? 気後れがしていてはいい買い物ができないですよね。 私からひとつアドバイス。ウエディングドレスを選ぶ時は親しい人を2-3人だけ連れて来店することをお勧めします。あまり大勢でわいわいと来ると意見が分散してなかなか決められないからです。 オリジナルブランドを創りたい。 先日、年に1回開催されるブライダルショーに初めて参加し、その成果に驚いています。急にフラリと来るお客さんが増えました。そんな風に、ビジネスはまだまだ新しいことの連続で、毎日が楽しいです。私がオーナーになる前から店にいるベテランスタッフの陽子さんと一緒に、彼女に助けられながら、またクリエーティブな面ではお互いに刺激しながら、店を切り盛りしています。 将来的には、私が自分でデザインしたウエディングドレスを、フェリシティーズのオリジナルブランドとして展開させたいです。まだまだ今はそんな段階ではないですけれど、いずれは。 この記事を読んで、Felicity Menziesさんにコンタクトをとりたい方、ウエディングドレスショップ Felicitys Bridalに興味のある人は下記のお問い合わせよりイーキューブのキャリアアップ・センター「イースクエア」までご連絡ください。 |