NZIEで英語を勉強する生徒の誰もがお母さんのように慕っているシャーリー・ウッド先生。彼女の朗らかで人なつっこく、ドンと構えたようなキャラクターで生徒みんなを引っ張っている。60人余りいる生徒全員の名前とバックグラウンドをいつもしっかり把握しているという彼女にNZIEの話を聞いた。
【Profile】
Shirley Wood
シャーリー・ウッド
オークランド、ノースショア出身。ランギトトカレッジの生徒だった時に初めて外国語、インドネシア語を習い始め、外国語の魅力に取り付かれる。オークランド大学に進み、インドネシア語、日本語、韓国語などアジアの言語を専攻。ニュージーランド地元の高校で英語の教師として働いた後、語学学校の英語教師に転向。NZIEでは生徒を教えるだけでなく、Head Teacherとして教師陣のマネージメントにも携わる。
|
8人ほどの小規模なクラス。
学校ではなるべく階段を使うようにしている。
長い休みには中国と日本へ行きたいと思っている。
大学生の娘と一緒に週3-4回ジムへいく。
語学を学んだ経験が役に立つ
高校生の時、学校で外国語を初めて習い始めました。私が選択したのはインドネシア語。インドネシアに行って、習った言葉を実際に使い、文化の全く違う人々に会ったのがとても楽しかったです。それで大学も外国語科へ進みました。大学ではアジアの言語を専門にいくつか学びました。人種も文化もニュージーランドとは全く異なる国々の言葉です。言語と一緒にその国の人々の生活態度や考え方なども知り、とても興味深いものでした。
私がそうやって外国語を学んだ経験は、今の仕事にとても役立っています。海外から来ている学生が、言葉の通じない新しい環境で、どんな問題に出会うのか、どんな風に感じているのかが多少なりとも分かるからです。
私は大学を卒業して、ニュージーランドの高校の英語の先生になりました。若い人たちと常に触れ合え、とてもやりがいのある仕事で、楽しかったです。でも、あるとき、英語を外国語として外国人に教える機会に恵まれました。それがとてもとても印象に残りました。
それからずっと、もう10年以上も語学学校で海外からの学生に英語を教えています。いいえ、英語だけでなくニュージーランドの生活や文化も学んでもらう、そんな手助けをしているのです。
アットホームな雰囲気の学校
私は毎朝、学校に来るのが楽しみです。仕事が趣味といってもいいくらいです。様々な人と触れ合えるのは楽しいことです。
NZIEには、世界中からいろいろなバックグラウンドを持った学生が入学してきます。多くは大学生か、これから社会に出ようとする20代前半の若い人たちですが、中にはニュージーランドの高校へ行くために、NZIEで英語のレベルを上げようと勉強するティーンエイジャーもいます。ベトナム、タイ、中国、韓国、日本などアジアからの学生、それから、中近東のサウジアラビアやイエメン、トルコ、ドイツ、スペインなどヨーロッパ人もいます。ブラジルやウルグアイ、コロンビアなど南アメリカからの学生も多いです。とてもいいミックス。本当にいろんなキャラクターがいますよ。学校は、生徒も先生も、まるで家族のような雰囲気。みんな軽い冗談を言い合ったりします。新しい言葉を学ぶにはとてもいい環境ですね。会うと「Hello, How are you? Happy to see you.」というあいさつを互いに交わしあいます。
現在は Beginner/Elementary から、Advancedまで5つのレベルのクラスがありますが、仲間の輪はクラスに関係ありません。学校全体で遠足に行くこともあります。最近ではみんなでMOTATに行き、アットホームな雰囲気が高まりました。
問題には最善の解決策を見つける
少し前のことですが、10代のタイ人で、遅刻が多く、授業中に居眠りをしてばかりいる生徒がいました。彼は他の学校から、そのことが原因で放り出されてNZIEに移ってきたのですが、問題は続いていました。前の学校では「多分彼はただ怠惰なだけで、一晩中、コンピューターゲームでもしているのだろう」と受け止められていてそれに対して何の対応もされなかったのです。でも私は、その事態を深刻に受け止めました。ホストファミリーと何度も話し合い、時には、朝、彼を家まで迎えに行ったりしました。そうしているうちに、彼の居眠りはただの夜更かしだけが原因ではないことが分かったのです。彼には健康上の問題がありました。
私が医者に連れて行かなかったら全く分からなかったことです。本人もタイの家族もそうとは知らなかった疾患だったのです。彼は結局、タイに帰ってその病気を治すことになりました。それは、本人にとって一番良いことだったと思います。治してから再び、ニュージーランドへ出直すことだってできますからね。その方が効率がいいに決まっているでしょう。
もしも私が何もせず、彼がそのままニュージーランドにいて学校を続けていたとしたら、それは彼の一生の中でずいぶん貴重な時間とお金をムダにしてしまったことでしょうね。
キウイ・フレーバーのコースブックを作りたい
私は現在、 Beginner/Elementary レベルのクラスを担任するかたわら、Head Teacherとして、全体の教師やヘルパーをアレンジもしています。とてもたいへんですが、やりがいがあります。現在ここにはフルタイム、パートタイムを含めて9名の教師がいますが、全員がESOL(英語を外国人に教えるための資格)を持っています。海外で教えた経験を持つ先生も多いです。各クラスの生徒全員がしっかり学習能率を上げられるよう、スタッフ同士が情報を交換し合い、チームワークで教えます。また、ワークショップなどの職業訓練セミナーに積極的に参加して、新しいアイディアを取り入れるなど、常に向上を目指しています。
私は個人的には近い将来、現在の仕事を続けるかたわらに「語学を教える」教育学を修士課程で勉強したいと思っています。それから、ぜひ、キウイ・フレーバーのティーン向けコースブックを作りたい。現存するものは、オーストラリアやイギリスなど、外国のものが多いですからね。
この記事を読んで、Shirley WoodさんまたはNZIE - New Zealand Institute of Education に興味のある方、留学をお考えの方は下記のお問い合わせよりイーキューブのキャリアアップ留学センター「イースクエア」までご連絡ください。
|