今までに多くの英語学校、専門学校が海外からの学生を獲得しようと、授業内容・学生生活の充実化、優秀な講師陣の確保、進学・就職・永住へのルート整備、キャンペーンによる特別割引、試験結果の向上など、様々な工夫とマーケティングに力を注いできた。
このような経営努力が成功している教育機関のうちのひとつがICL Education Groupだ。とある教育機関のビジネス部門から独立して設立された学校が英語学校を傘下に収めたことでIELTS、ECE(幼児教育)、TESOL(英語を母国語としない人向け英語指導者)、一般英語へと授業内容を拡げ、講師陣は高いレベルで研究も行うほどのエキスパートを集めたことで「優秀な学校」としてのブランド化に成功している。
そんなICL Education Group傘下にある英語学校Auckland English Academy(AEA)はIELTS、TESOLを学びたいと思っている学生が学校選びの際に必ず候補に入れると言われるほど名を馳せている。学校の「質」についてAEAの校長Wayne Dyer氏に伺った。
【Profile】
Wayne Dyer
Principal,
Auckland English Academy
オークランド生まれ、フィージーで幼少時を過ごす。Massey大学、オーストラリアのMacquarie大学院を卒業し、英語指導者となる。ヨーロッパ、オーストラリア、中国などで英語を教え、その経験を元にCELTA(Certificate in English Language Teaching to Adults)を取り、英語を教える先生を指導する。Unitec、ロイヤルメルボルン工科大学を経て、2012年より現職。
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より高いアカデミックレベルへ
AEAの紹介をする前に、AEAが属すICL Education Groupについて説明しましょう。
創業者でICLの代表Ewen Mackenzie-Bowie氏が2002年に教育グループAcademic Colleges Groupのビジネス部門としてICL Business Schoolを立ち上げました。2010年に1988年に創設されたAEAを傘下に収めました。AEAは一般英語、IELTS、TESOLを得意としています。さらに、2012年に北島東部のホークスベイにある街ネイピアのNew Horizon College of English(NHCE)も傘下に収めました。NHCEも1988年に創立された、AEAと同じ様に伝統のある学校であり、両校ともNZQAよりカテゴリー1の認定を受けています。また、2014年にオークランドのBridge International College of Englishもグループに入りました。これによってグループで500人、20か国の学生を抱えることになりました。
現在はビジネス、コンピューティングでレベル5~7まで、幼児教育でレベル5~6まで、英語を母国語としない子供・成人向け英語指導者養成(TECSOL・TESOL)、IELTSを勉強できます。もちろん一般英語もあります。レベル5は大学学位の1年目、レベル6は2年目、レベル7は3年目に相当する資格と定められていますので、大学2年、3年への転入や大学院進学へとつながります。
ICL Education Groupが広く認められているのは講師陣とスタッフが持つ資格のレベルの高さにもあると思います。20名が大学で教鞭をとり、5名が博士号、19名が修士、21名が学士、28名が大卒、大学院卒の資格を持っています。全員が教育に情熱を持っているため、研究を怠らず、常によりよい成果を出すことに日々努力しています。その成果が2013年から年に一度発行する教育白書『ICL Journal』として発表されています。研究成果を発表する場を持つ私立の教育機関は他にはないのではないかと思います。昨年の第一号は9人の講師が教育、ビジネスからTESOL、子供の文学にまでそれぞれのテーマで研究成果を発表しました。中には「日本の製造業で最先端部門にいるスタッフたちに英語を教える際の画期的な試み」というテーマもあり、日本の企業で日本人技師、研究者、科学者に英語を教えていた経験を発表しています。
English for you!がモットー
私は2012年の1月からAEA(Auckland English Academy)の校長として勤務しています。マッセー大学を卒業後、シドニーのマッコーリ大学院を出て英語指導者となり、海外で英語を教えていた経験を元に、CELTA(Certificate in English Language Teaching to Adults)を取り、英語を教える先生を指導する立場となりました。AEAに来る前にはUnitecとロイヤルメルボルン工科大学 ( R M I T )で言語学部門の責任者としてプログラム管理を行っていました。このような過去の経験がAEAの授業内容に活かされています。
私は今までに3冊の英語教育に関する本を上梓しました。2冊はニュージーランドとオーストラリアの生徒用として『Headway』を、もう1冊は英語の先生用に『Top Tools』です。
私が今まで世界の様々な国の、いろいろな教育機関にいて分かったことは「生徒ひとりひとりがみな違う」ということです。ですから、生徒が何をどのように必要としているのか、授業はやる気を出させるのか、楽しいのかなどをいつも追求しなければなりません。ひとことで言うと「Have fun, Learn serious」でしょうか。この相反する二つを授業でうまくバランスをとりながら運営するのは大変なことなのです。ですから優れた先生が必要とされるのです。
AEAが得意とするのはIELTS準備とTESOLで、2つのキャンパスに分かれて勉強します。クイーンストリートキャンパスでIELTSを、もうひとつはクイーンストリートから少し入った歴史的ビルのChancery Chambersキャンパスで一般英語とTESOLを勉強します。
IELTSは生徒ひとりひとりの強み弱みを見極めて独自のプランを作成します。高得点を出す生徒が毎月続いていることで、授業内容の「質」がお分かりいただけると思います。また、TESOLでは幼児から小学校低学年小学生(3~12歳)までを対象にした子供たちに英語を教えるスキルを5週間で学びます。AEAのTESOLコースには日本のJ-SHINE(小学校教員免許を持たない民間人が小学校で英語教育を行える資格)とセットになったものもあり、TESOLをベースに学びながら、J-SHINEの資格も取れる欲張りコースです。何を勉強するにしても、多くの教育現場で最先端の指導方法を身につけたエキスパートが、親身になって実用的で効果を出す授業を行なっています。
ICL Business Schoolで学ぶ幼児教育
力を入れている教育分野に幼児教育(ECE – Early Childhood Education)があります。幼児教育担当のマーケターであるSandra Fatu-Nuuさんにコースを紹介してもらいます。
ICL Business Schoolの幼児教育コースはレベル5とレベル6があり、期間はそれぞれ36週間(9ヶ月)となっています。そのうちの6週間は実務としてチャイルドケアセンターで働きます。座学と仕事の経験の二種類で構成されているのです。このコースの優れた点は幼児教育の仕事、永住権、さらに高いレベルの勉強とパスウェイがあることです。コース終了後に幼児教育の仕事に就くと二年間のワークビザがもらえます。永住権には40ポイントが加算されます。より高いレベルに進んで幼児教育をさらに極めることも可能です。
日本人の生徒さんにお勧めなのは、まずTESOLを勉強して、子供に英語を教える資格を取り、その後幼稚園やチャイルドケアセンターでインターンシップをしながら、幼児教育コースを取るパスウェイです。生徒の大半をキウィやマオリが占めますので、学習環境としても非常に良いと言えます。
Study Hooperでニュージーランドを満喫
AEAは英語を伸ばせるStudy Hooperというユニークなプログラムを用意しています。都会オークランドと北島東部のリゾート地ネイピアの二都市で英語学習ができるのです。ネイピアは一年を通して温暖な気候で、ファームやワイナリーが多く点在する人気の地方都市です。二都市間の交通費は無料で、同じICL Education Groupに所属するカテゴリー1のAEAとNHCEで勉強します。各地で六週間以上勉強することが条件で、六週間を1ブロックにして、2ブロックから受けつけます。六週間なんて短すぎるほど、ネイピアは勉強に集中できる環境です。
みなさんが私たちの幅広いコースで充実した日々を送れるよう、ニュージーランドでお待ちしていますよ。
この記事を読んで、Auckland English Academyで学んでみたい方は、下記のお問い合わせよりイーキューブのキャリアアップ留学センター「イースクエア」までご連絡ください。

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