Vol.47 自由時間 ニュージーランドでファッション・デザイン留学 |
ファッション・デザイナー Fashion Designer
AUTのファッションデザイン科は留学生が3分の1を占め、国際的で勉強がとてもしやすく、年齢的に壁のない新たに夢が持てるこの環境に感謝しています。そして、世界ともリンクしているので夢が広がります。
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1979年千葉県生まれ。オリンピックを目指し、小学生からマラソン選手として活躍。高校卒業後、実業団で国内外の大会に参加し、数々のメダルを獲得。 22歳の時、足の故障で、引退を決意。NZへワーキングホリデーで渡航。現在、AUTでファッションデザインを学ぶ。来年、結婚予定。将来、子供ができて もファッションに関係する仕事を続けることを希望。食べることが好きなので趣味は料理。NZで夜遅くまで開いているカフェ、音楽、ファッション、ヘアサロ ンなどが一緒になったセレクトショップがつくりたいと夢は大きく膨らんでいる。
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オリンピックを目指していたマラソンランナー
「Qちゃん(高橋尚子選手)ってご存知ですか?Qちゃんのライバルの実業団で私もQちゃんのようにオリンピックを目指してマラソンランナーとして走っていました。」マラソンの強豪が揃う千葉県出身の由華さんは、小学生の頃からマラソンを始め、中学、高校とエスカレーター式にマラソンの世界で長距離ランナーとし て活躍した。多くのメダルを獲得し、海外での大会も数々経験した。 だが、オーバートレーニングのために足を故障。二十歳の時に出した記録から伸びず、原 因不明の足の痛みに数年間悩まされていた。由華さんが22歳だった2002年に足の手術をした時に、筋がきれかかっていることが分かったのだ。それをきっ かけに、由華さんはマラソン選手を引退することを決意した。
出会いを大切にして、英語の勉強
「マラソンの試合のために訪れたポルトガル、イタリア、南アフリカなどの海外で多くの人に出会いました。その時、ヨーロッパの人は、母国語ではなくても、英語が話せることを知りました。それで、引退を決めた時に、私も英語が勉強したいと思いました。」由華さんの中学時代の親友がNZにいたので、3年前にNZへの渡航することを決意した。「最初の1年間は英語を勉強していました。私は、外交的な性格なので、人の出会いを大切にし、日本人の友人も大事にしながらも、できるだけ外国人の方の友人を作るように心がけていました。そうしている内に自然と英語が上達していました。」NZへ来て3ヶ月間英語学校で勉強し、その後IELTSの勉強を1ヶ月して大学進学を目指したが、ポイントが足りず諦め、友人が経営するクレープ屋さんで働いていた。NZへ来てから1年が過ぎようとした頃、現在の由華さんの婚約者と出会った。それがきっかけとなり、ローカルの人の輪が広がり、英語力を上げることに繋がった。
年齢の壁のないNZの大学
「年 齢的に大学を諦めていたのですが、現在の婚約者と出会い、同じ年齢の彼が大学で勉強をしている姿を見て、日本にある年齢の壁がNZにはないので、何歳でも 勉強したいことができると思いました。現在の私のクラスにも16歳から30歳までの生徒がいます。またファッションに興味が以前からあり、NZで手に職を つけたいこともあり、大学へ行くことを決めました。」再度、IELTSの勉強を1ヶ月行い、IELTSで大学に入学ができる英語レベルを取得。その後、 ファッションデザイン科の入学に必要な20枚のファッションに関するデッサンと作品の課題を1カ月間で仕上げ、今年2月にAUTに入学することとなった。
夢を与えてくれるAUTのファッションデザイン科
「AUTのファッションデザイン科は専門分野だけではなく、全てを学ぶシステムになっています。ディプロマコースは2年制で、今年は1年目なので、デッサ ン、パターン、裁縫、デザインプロジェクト(ファッションショーをする時にストーリーやコンセプトを作り、どのようなリサーチをするかを学ぶ)、ファッ ション史など幅広く勉強しました。2年目の来年は、CADやマーケティング、ニットウエアなど科目を選び、より専門的に勉強する予定です。」 AUTは ファッション分野に力を入れているため、昨年新しく完成したキャンパスの施設も充実し、また国内、国外ともにファッション業界との繋がりも強い。「AUT のファッション科は求人情報も豊富で就職がし易いと思います。ファッションウィークでもAUTのファッションデザイン科で勉強をしている生徒たちが手伝っ ていました。また、世界的なファッションのコンペティションの情報も入り易く、世界とリンクしているので夢が広がります。そして、3分の1が留学生なので 国際的で勉強がとてもしやすく、また学生の年齢層も幅広いので、新たに夢が持てるこの環境に感謝しています。」
NZファッションウィークで、ブランド『Miss Crabb』のアシスタント
「今年4月頃から3ヶ月間、カレンウォーカーのオフィスで海外取引の仕事をインターンでしていました。その後、アルバイトをするために現在働いている ショップ『Miss Crabb』に履歴書を送ったのですが、デザイナーのKrisutineが、私がカレン・ウォーカーのオフィスで働いていた経験を気に入り、採用になりま した。」 『Miss Crabb』でアルバイトをし始めたことで、NZファッションウィークの現場で貴重な経験をした由華さん。「今年、初めてNZファッションウィークにブラ ンド『Miss Crabb』も参加しました。最終日の金曜日に『Miss Crabb』のファッションショーがあったのですが、金曜日の午前4時頃まで寝ずにワークルームでデザイナーと一緒に働き、ボタンを付けたり、洋服の最終 チェックを行いました。デザイナーはその時間にミシンでまだファッションショーのための服を縫っていました。」ブランド『Miss Crabb』のデザイナーは、由華さんと同じ年の26歳。「結局、デザイナーはショーの前日から当日まで一睡もしませんでした。彼女は実はファッション ウィークの3週間前にファッションウィークでショーはしないとオーガナイザーに電話を入れたのですが、『Miss Crabbはファッションウィークには欠かせない。』と切望され、彼女は再決心してショーを行うことにしました。彼女には特別なスポンサーは有名ブランド のようにはいませんが、彼女はとっても人間味があり大らかな人柄で友達を大事にするので、彼女のことを愛する人たちが一つになって彼女のショーを支えてい た気がします。」また、ショー寸前にこんなエピソードも。「バックステージでモデルがスカートを着ている時にそのスカートが裂けてしまいました。デザイ ナーは糸と針で直そうと縫い始めた途端『No!』と言って、彼女の手でその裂けた生地をもっと裂いて形にしました。彼女のその瞬間的な判断力と独創力を尊 敬しましたし、彼女のその行動には興奮し、また感動しました。いつか私も私自身のショーをしたいと思いますが、少し不安やプレッシャーもあります。でも とっても今は自分の将来にエキサイトしています。」 ブランド『Miss Crabb』のショー終了直後から、ショーの反響が出始めた。「ショー終了後、直ぐにバックステージに日本の雑誌社の方がブランドにとても興味を持って来 て下さったり、他の日本から来られた方の反応もとても良く、また海外からの問合せも多数ありました。」
デザイナーとしてNZと日本の架け橋になりたい
マラソン選手として引退を決めた時に、ファッションを学びたいと思った由華さん。「枠のないNZだから、日本で諦めていたファッションの勉強を始めること ができたのだと思います。」NZの環境に背中を押され、由華さんは、今、夢に向かって動き始めている。 「いずれは、自分自身のブランドを持ちたいです。 それが国際的になるように、ロンドンか日本で働き、またNZへ戻ってきたいと思っています。人の繋がりでみなさんに助けて頂いて今に至っているので、将来 はNZと日本の架け橋になることができればと思っています。」
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