Vol.80 自由時間 ニュージーランドで幼児教育コース留学 |
壮麗な大自然のみならず、自由気ままに生活するこの国の人々に出会いニュージーランドが大好きになった清水円さんと高山美由紀さん。これまで豊富な人生経験を積んできたお二人は“学生をするのに年齢も性別も関係ない”というこの国の常識に触れ、今年7月よりエディンバラインスティチュートの幼児教育1年間(34週)のコースをスタートさせた。彼女たちの充実した学生生活ぶりがそのお話からうかがえる。
編集部(以下:編):お二人ともエディンバラ(Edinburgh Institute)の一年間(34週)の幼児教育コースLevel5を7月よりスタートされていますが、奨学制度を利用して入学されたと聞いています。 ![]()
清水 円さん(以下:円さん):はい、たまたまエディンバラの“2名限定の奨学金”という内容が記載された広告を見たのがきっかけです。 高山 美由紀さん(以下:美由紀さん):私も円さんと同じです。一年専門学校で勉強するにはそれなりの金額が掛かりますが、こんなビッグチャンスがあるならば試してみようと思ったんです。 円さん:成績優秀などという条件のない奨学制度を受けられる機会はそうそうないので、このタイミングを逃すなといった感じでしたね。ニュージーランドの幼児教育のレベルは世界でもハイレベルであると耳にしていて、以前から興味がある分野の一つでした。 編:学校やクラスの雰囲気、授業内容についてはどうですか? 美由紀さん:クラスは少人数で、そのほとんどが2012年までにLevel 7取得(※別枠参照)を目指し進学を考えているので、留学生のための英語専門の先生もいます。というのも、その進学のためには英語試験IELTSの高ポイントを取っていることが必須なんです。これは本当にありがたいことですね。 ![]() 円さん:ここはモンテッソーリ系の教育法を推奨している学校で、まずは教育者が子供の感覚を発達させる環境をしっかり作ることが大事とされています。授業は教育に関しての講義以外に、幼児指導のための教材を一から作ったりなどさまざまなことをしますが、どの授業もとても楽しいです。 美由紀さん:学校スタッフの生徒へのケアも素晴らしいですよ。例えばパソコンの問題など、学校の設備上の気づいたことを伝えると、次の日にはすぐに対処してくれます。あと、毎週水曜日には研修としてプレイセンターへ行くのですが送迎付きですし、とにかく学習に関して教師、学校スタッフともにすごく熱心です。 円さん:しかし、仕事や勉強に偏らず個人の時間を大切にするというニュージーランドの風習のせいか、入学したての頃9時半スタートの授業に余裕を持つため8時半くらいに学校に行ったことがあるのですが、逆に「始まる時間ちょうどに来ればいいのよ!」とたしなめられてしまったことがありました。ニュージーランドならではですよね(笑)。 編:今日(取材当日)は授業が午後5時までだそうですが、ずいぶん遅くまで勉強されているんですね。 ![]() 円さん:そうですね。このカリキュラムで34週間なので、まさに短期集中です。クラスメイトはみんなまじめで、この期間だけはとにもかくにも勉強!というムードですね。この学校の雰囲気もそうさせているかもしれません。建物はまさに“学び舎”といった感じですし。 編:ここはダウンタウンから近いにもかかわらず、敷地は15500平方メーターもあり、幼稚園、体育館、学生寮も併殺されているんですよね。そしてなんといっても自然がいっぱいです。 美由紀さん:ニュージーランドで学生生活するにも周りがビルばかりというより、こういった場所の方が集中できるような気がしますね。緑に囲まれながらも、すぐそばにはパーネルのかわいい街並みもありとっても素敵な場所です。 編:入学する以前は何をされていたんですか? ![]() 美由紀さん:オークランドの英語学校で1年3ヶ月の間学生をしていました。ホリデー中、一人で南島へ旅行に行ったことがあるのですが、そこで北島では想像していなかった素晴らしい自然と出会い、一瞬で「私のいるべき国はここだ!」って思ったんです。それから、なんとしてでもニュージーランドに残りたいといろんな情報を集め、出会ったのがエディンバラでした。ただ、もちろんこのコースで勉強したいという希望はあったんですが、その頃自分の英語力に不安を感じていて、短期のTECSOLコースで妥協しようかずっと迷っていたんですね。しかし、ちょうどその奨学金キャンペーンもやっていて、こんなチャンスは今しかないと思いダメもとで入学テストを受けました。結果合格で本当に良かったです。 円さん:私はビジターとして滞在していたので旅行、ボランティアなどいろんなことをしていました。初めてのニュージーランドは11年前で、ワーキングホリデーを利用してからというものの、またNZに行きたいという欲求は消える事がなく、日本でお金を貯めては旅行者としてニュージーランドを訪れていました。過去にはi-site(観光案内所)のお手伝いをしたこともありましたよ。スタッフはみな地元のキウィで、お客様はいろんな国からの旅行者ですが、共通語はもちろん英語です。なので学校に行かなくとも会話力は自然と養われていったように思います。あとは、オークランドシティにあるツーリズムの専門学校で1年勉強していたこともあります。その頃はまだ学生のアルバイトが認められておらず、現場を知る機会がないために就職できる確率も低かったんです。 編:現在は以前と比べて、学生は条件によって週20時間の労働も認められています。さらに卒業後も、雇用先を特定せず働ける1年間のオープンワークパーミットを使って就職先を見つけることができるのは大きな利点ですね。 ![]() 円さん:学生をしながら収入も経験も得ることができるのは効率的ですよね。1年間のオープンワークパーミットの取得も、実質コース期間よりもこのパーミット期間の方が長いんですから、ニュージーランドもだいぶ変わったように思います。学生をする余裕があるというなら別ですが、ご存知の通りワーキングホリデーの期間を逃すと就職の機会というのはぐっと減ってしまいます。私の場合、以前ある企業からの内定を頂きワークビザもサポートしてもらえることになったのですが、急に家族の事情で日本に帰らなければいけないことになり、せっかくのチャンスが水の泡になってしまった事がありました。再度ビジタービザで入国してからは、求人している企業に問い合わせたりCVを送ったりしてもビジタービザという理由で断られ続け、この時ワーキングホリデービザのありがたみを実感したものです。 編:日本にいた頃どうでしたか? 美由紀さん:私は日本ではずっとOLをしていて、ニュージーランドに来るまでカナダやハワイにも留学経験があったのですが、とにかく日々仕事に追われ疲れ果てていました。そのため、どこかでのんびり勉強したいという思いを持っていて、その候補地として挙げたのがニュージーランドでした。本当はアメリカも候補にあったのですが、もしかしたら生活スピードは日本と変わらず忙しいかもしれないということを懸念したんです。 円さん:私はニュージーランドに住むための資金を集めるために日本で働いていましたが、特に女性は経験よりもむしろ年齢によって出来る仕事が限定されてしまうと常々感じていましたね。 編:日本では年相応の経歴を持っているべき、という強いキャリア志向があります。「○歳にもなって、まだ○○」という会話が日常にありますね。 円さん:ニュージーランドに来てから同じような考えの方に出会うことも多いのですが、日本の年齢やキャリアに対しての常識は私のような独身女性にはとても厳しいんです(笑)。求人への応募をしても、まず年齢でふるい分けをするところが実際たくさんあります。 美由紀さん:その点、この国では年齢はまったく関係ないといっていいくらいですよね。CVにも年齢は必要ないですし。そしてこの国の女性はとても元気。いくつになってもちゃんとお洒落してお出かけしたり日々を楽しんでいる。そして年齢関係なく自由に恋愛もしていますよね。私もそうありたいなと思うんです。 編:お二人はこれからもずっとニュージーランドですか? ![]() 円さん:初めてこの地を踏んでから計6回日本とニュージーランドを往復しましたが、今回でやっと腰を落ち着かせることができるかもしれません。エディンバラでは就職活動のケアもしてもらえるし、永住権まで堅実な道を取ることができるのではないかと思っています。ニュージーランドの好きなところは人と自然、この二つに尽きます。日本に比べたらたくさんの不便がありますが、結局とても居心地がいいし、文句を言いつつもその不便さを楽しんでるんです。 美由紀さん:私はもし日本に帰ったらぜひやってみたいのが児童英語の先生ですね。やっぱり子供が好きなので。私も円さんと一緒で、今はずっとニュージーランドに住みたいと思っていますが、将来のことはまだ分かりません。とにかく今は勉強の毎日ですが、ゆとりをもって学生生活をエンジョイしたいと思っています。
※2012年までにLevel 7取得 幼児教育分野の留学をしたい、体験したい、資格を取りたい、この分野で仕事をしたいと言う方はイーキューブ留学セクション、イースクエアまでお問い合わせ下さい。 |