Vol.91 時代を飾るキーパーソン 医科大学名誉教授Paul Talalayさん |
アメリカで生まれた「予防医学」という比較的新しい考え方だ。それは、ガンになってしまってから治療にあたるより、病気になる前にガンになりにくい体を作ろうというもの。食べ物に含まれる有用成分を積極的に摂取して、人の細胞が持っている自己防御機能をより活性化しようというものだ。新大統領オバマ氏も、この考え方がこれからのヘルスケア政策の要となるものと注目し、推し進め始めているという。 その「予防医学」を30年以上も前に提唱。半生をかけた研究で、ブロッコリーからガンに効く成分を発見。そして、さらにその成分を多く含む健康食品を開発した、予防医学の権威、ポール・タラレー博士に、そのメカニズムを説明していただいた。
治療よりも予防に力を入れる医学へ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
今から約30年前のこと。私は、それまでやってきた「ガンの抑制」についての研究に、ひとつの結論を打ち出しました。私がジョンズ・ホプキンス医科大学へ招かれてから10年目、50歳の時です。その結論とは「ガンになってから治療するのではなく、ガンにならないように予防することの方が重要だ」ということ。 ブロッコリーからスルフォラファンの発見。 昔から、野菜はヘルシーとされ、既に、野菜をたくさん食べる人はガンになりにくい、という統計がありました。それに注目して、いろいろな野菜の中の成分を調べ、ガンの予防をする酵素を増やす成分は何であるのかを突き止める研究をしました。すると、キャベツ、カリフラワー、青梗菜、かぶ、そしてブロッコリーなど、アブラナ科の野菜はガン予防効果が高い、ということが分かりました。さらに、ブロッコリーに特に多く含まれているスルフォラファンが、人間の体内でガンを予防する酵素の生成を促す、ということが分かったのです。1992年のことでした。 ピロリ菌にも日焼けの皮膚ダメージにも効くスルフォラファン。
私の発見を機に、世界中で多くの科学者がスルフォラファンを研究し始めました。動物の腫瘍治療に効果があるとか、人のガンが小さくなった、という臨床実験もありました。 健康食品スーパースプラウトの開発へ。
スルフォラファンがとてもすばらしいパワーを持っていることが分かって、その次の課題はそのスルフォラファンを多く摂取するための健康食品作りでした。さらに5年の年月を研究に費やし、発芽後3日目の新芽に、成長したブロッコリーの20-50倍ものスルフォラファンが含まれていることを発見しました。それが、スーパースプラウトです。 忙しい人、外食の多い人には、サプリメントの錠剤が便利。 ニュージーランドの健康食品会社、特に健康に有効なハチミツを販売して成功しているコンビタから、ブロッコリーから製造した栄養補助剤を発売する、との話がありました。私は研究の過程でハチミツにはなじみがありましたし、コンビタは、私と同様、医学的効果のある健康食品を作り出している会社ですから興味がありました。コンビタのブロッコリーのカプセルは、ブロッコリーの種から作られています。きちんと表示どおりの有効成分を含んだ優れた製品です。これは、忙しくて外食の多い人などに、とても有効、便利なスルフォラファン サプリメントといえるでしょう。 この記事を読んで、Comvita New Zealand社のBroccoli Extractに興味のある方はイーキューブの情報センター「イースクエア」までお問い合わせ下さい。 |