Vol.94 Career up in NZ 西オークランド・犬のしつけセラピスト「Bark Busters」 |
Keiko Ruwhiu 佳子ルーフィウ / Bark Busters 西オークランド地区 / 犬と飼い主とのコミュニケーションのお手伝いが私の新しい仕事です。
ホテル開業のプロジェクト、人材教育のトレーナー、和紙を使ったランプやオブジェの創作、通訳翻訳など、いろいろな分野で活躍してきた佳子さん。彼女の新しい挑戦は、家庭犬がかかえる問題解決をする「Bark Busters」のセラピスト。心のどこかに潜んでいた、動物に携わる仕事がしてみたいという漠然とした夢が現実になった。滑り出しは快調。今、熱中している新しいキャリアの話をたくさん語ってくれた。
【Profile】
Keiko Ruwhiu 佳子ルーフィウ
4月26日生まれ。26年前に東京で夫と出会うまではNZという国を知らなかった。86年に彼と一緒にNZを旅行。その美しさに魅かれ、87年に移住、結婚。オークランドの郊外に3年住むが、東京生活とのあまりのギャップに耐えられず一旦帰国。8年後再びNZへ。NZでは通訳翻訳、和紙ランプの創作、接客サービスのトレーナー、などさまざまな分野で活躍。今年6月より犬のしつけセラピスト「Bark Busters」のフランチャイズ・ビジネスを起業。自らセラピストとして犬の問題解決に携わる。
Bark Busters West Auckland
Home Page : www.barkbusters.co.nz
Free Call : 0800-167-710(英語)
tel : 09-835-2254(日本語)
email :
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偶然見つけたビジネス オポチュニティー
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犬の話をし出したら止まらない佳子さん。 |
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バーク バスターズの国際会議で日本のペット事情も知りました。 |
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一般論ではなく、個々のケースに合ったセラピーをする。 |
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ワイタカレの森にある自宅で。愛犬、ゾラとアビーと。 |
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言葉だけを使っての躾。 |
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去年の夏、SPCAから、生後3ヶ月のメス犬をもらい、アビーと名前をつけました。
とってもやんちゃな子犬でしたが、家には既にもう一匹落ちついた老犬がいましたから、アビーもすぐに馴れるものだとタカをくくっていました。
実際、あまり行動に問題もなく、しつけもそれほど困難ではありませんでした。ところがしばらくしてご近所の方からアビーが追い吠えをすることを知らされたのです。飼い主がいないとき、ワンワンワンワンずっとほえ続ける困った状況です。私がいないときに起きていることなので、プロに相談しようと思い
インターネットでしらべるとBark Bustersがすぐに出てきました。そのサイトは、そのとき私が必要な情報を提供してくれただけではなく、私がこの世界に入る扉となりました。
子供の頃から動物は大好きで、犬や猫をずっと飼ってきました。心のどこかに、いつか動物に関わる仕事がしてみたい、という漠然とした夢のようなものがありましたけれども、Bark Bustersのビジネスチャンスを見つけたのはこのように全く偶然でした。
新しい分野への挑戦
Bark Bustersのサイトには使命として「家庭犬の虐待、飼育放棄、安楽死を減らし、飼い主の方に楽しく責任を持って犬を飼ってもらうことのお手伝いをし、それを世界に広めていくこと」とあり、セラピストの条件は、「人間が好き、動物が好き、コミュニケーション力、起業家精神のある人」と記されていました。やってみたい、私にもできるかもしれない、と思い応募しました。新しい分野への挑戦です。
数々の面接や問診を経た後、本拠オーストラリア厳しい研修を受けました。午前はSPCAに行っていろいろな犬と接触、扱い方を習得する実技講習、そして午後は犬の行動学、心理学、人間とのコミュニケーション論など、理論を学びます。また、ビジネスの基礎、マーケティング、ブックキーピングなどフランチャイズのシステムも教わりました。世界中に点在する500人のトレーナーの20年の経験が凝縮された、ムダのない、内容の濃い研修でした。
試験は実技、筆記とも数回あり、全てパスして、晴れてBark Bustersのセラピストと認められたのです。
飼い主に犬語を教える
資格を取得後すぐ「Bark Busters West Auckland」を起業。 NZでは日本語でトレーニングができる唯一のセラピストなので、ニーズがあれば地区以外でも仕事を請けています。すてにたくさんの依頼があり、滑り出しは好調です。
Bark Bustersのセラピストは、クライアントの家に出向き、飼い犬のむだ吠え、飛びつき、かみ癖、リードをひっぱる、呼んでも来ないなどの問題行動の解決のお手伝いをします。
その犬がふだん生活している環境の中で、犬の行動、性格、飼い主との関係、また飼い主のライフスタイルなど、あらゆる要素を総合的に見て、ケースに合ったトレーニング方法を、飼い主に教えるのです。
犬にしてほしい行動と、してほしくない行動を明確に教えるのが基本。体罰やごほうびのお菓子を全く使わず、言葉だけで教えます。犬語をつかうんですよ。
ほとんどのケースは1、2回出向いてトレーニングするだけで良くなります。飼い主の犬に対するちょっとした行動の変化で、犬は考えるようになるのです。
それにBark Bustersは犬の生涯保障をするので、問題が解決してからも必要とあれば追加料金なしでお伺いしてレッスンを行いますし、電話やメールでの質問も受け付けています。いつでも相談できる人がいるというのは、飼い主にとっても安心ですものね。
夢はアビーをセラピー犬にする事。
そのほか、学校や幼稚園で子供たちに犬との付き合い方の講習や、子犬教育のパピー・スクール開講の準備も進めています。パピー・スクールは生後6ヶ月までの子犬が対象です。 どんな年齢の犬にも教育はできますが、人間と同じで、問題行動を起こす前の予防の方が、習慣になってしまった行動をリハビリするより時間がかからないですからね。
オークランドのSPCAでのボランティアも続けています。いろんな犬と接し、彼らのさまざまな運命を考えさせられますが、とてもいい勉強になっています。
それから、家のアビーは追い吠えをしなくなり、まだやんちゃ盛りですが聞き分けのいい子になりました。将来この子をセラピー犬(老人ホームやホスピスで患者さんを楽しませる癒し犬)に育てるのが夢なんです。
この記事を読んで、ニュージーランドでドックトレーナーになりたいという方はイーキューブのキャリアアップ・センター「イースクエア」までご連絡ください。

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