Vol.101 英語で学ぶ オークランドでTESOL(英語教師資格)留学 |
佐々木奈緒美 / Sasaki Naomi 佐々木奈緒美 高校教諭 / Edenz Colleges TESOL学生 経験を積んで、夢の実現を目指します。
オークランドの英語学校Edenz Collegesで、TESOL(Teaching English for Speaker of Other Languages)の教師の資格を取るための5週間短期集中コースを受講中。朝から晩まで100%英語漬けになってがんばっている奈緒美さんは、実は日本では高校の英語の先生。受け持っている留学コースの生徒たちの、英語に対する情熱に刺激されて、自分も留学してきた。英語を使って英語を教える面白い授業の方法を、日本の高校の授業にも取り入れたいという彼女に話を聞いた。
【Profile】
佐々木奈緒美 Naomi Sasaki
1984年2月28日生まれ。愛知県春日井市出身。名古屋大学文学部(言語学専攻)を卒業後、名古屋にある至学館高等学校の英語教諭となって5年め。趣味は音楽。オルカ・フィルハーモニーというオーケストラを自ら運営しホルン奏者として活躍。
|
受け持ちの生徒に負けちゃいけない
|
 |
|
|
|
 |
|
TESOL(Trinity)コース入学はIELTS7.0が必要。(NZQAのTESOLはIELTS5.5が必要) |
|
|
|
 |
|
|
|
 |
|
|
|
 |
|
いい授業のポイントは、生徒にしゃべらせるよう仕向けること。 |
|
|
|
 |
|
|
|
 |
|
|
|
 |
|
|
|
 |
|
早く帰ってホルンが吹きたい、というのが今の本音。 |
高校の先生になった初めのうちは、教科そのものよりもクラスの生徒や生徒の父兄との関係など、細かく気を配らなければならないことが多くて大変でした。普通科担当でしたが、新任でいきなり担任を受け持たされ、ホームルームや学校行事も多くて、めまぐるしかったです。ですが、私は自分が高校に行っていた頃から、学校の先生になりたいと思っていましたから、そんな経験もポジティブに受け止めました。3年生まで持ち上って、生徒を送りだした時の感動は忘れられません。3年間普通科の担任を経て、4年目の昨年度留学コースの担任になりました。みんなとても英語が好きで、目が海外に向いています。このコースにはニュージーランド留学が課程に組み込まれているので、全員が1年生の後半からニュージーランドへ行きます。ですから、それなら私も行ってみようと思い、とりあえず8月の夏休みに2週間、Edenz Collegeでジェネラル・イングリッシュコースを受講しました。
そのとき受けた英語の授業は、それまで私が知っている授業とは全く違い、とても楽しく、衝撃的でした。私もぜひこんな授業ができるようになりたい、その教え方のテクニックを習得したいと思いました。
英語環境でのハードなスタディ
このTESOLコースは正直言ってとってもきついです。もともと、ネイティブスピーカーのための教師資格コースですから、ネイティブではない私は大きなハンデがあります。その上、あまり海外経験も無い私には、一日中英語を使う環境での生活が重荷です。まして、課題の量がハンパじゃない! 先日も週末の宿題として、3000語のレポートを書かなければなりませんでした。3千語ですよ! 自然にすらすら書けるといいのですけれど、やはりそうもいきませんからね、苦労しました。
でも、英語の文法となると、ノンネイティブの私の方がネイティブの人たちよりもよっぽど良く知ってたりするんです。不思議ですよね。外国人の私がクラスメートのネイティブスピーカーに英語の文法を教えることがあるなんて、思いもよらなかったです。その代わり彼らには、私の英作文が自然な言い方かどうかをチェックしてもらったりします。日本語で考えた文章を英訳するのではなく、英語で考えて書くチャレンジです。
細かいアドバイスが向上に直結
私は授業をするのには慣れていますから、ここでの模擬授業はそれほどプレッシャーではありませんでした。教師の経験のないクラスメートは初めとっても緊張していたようですがその点は有利でした。生徒の前での模擬授業は、全員が5週間のコースの間に7回行います。毎回、綿密なプランを立てて、それにしたがって授業をしますが、そのたびに先生がとても細かいアドバイスをしてくださいます。良かった点、悪かった点、それから、具体的にどうしたらもっと良くなるのか。そのアドバイスを参考に次回の授業のプランを練って実行する、ということの繰り返しですから、回を重ねるごとに上達していくのが自分でも分かりました。ここの私の先生、KrisとMikeは本当に素晴らしくて、このコースを受講して本当に良かったと思います。私も彼らのような、生徒ひとりひとりを親身になって導いていく先生になりたいです。
このコースが終わって日本に帰ったら、ここで学んだことを私の英語の授業の中に生かしたいと思います。日本の英語教育は文法やリーディングが中心で、でもそれが英検や大学受験には必要です。その上に、コミュニケーション重視のこちらの方法と両方をうまく取り入れていきたいです。
帰国してきた生徒を更に伸ばしたい
1年間ニュージーランドの高校に留学して帰国してきた生徒の中には、私たちも舌を巻くほど英語がペラぺラになってくる子がいます。ホストファミリーと上手くやって、楽しく過ごしてきた生徒はみんな英会話に自信をつけて帰ってきます。でも、日常の英語がしゃべれるようになったからそれでいい、というわけではないのです。そんな生徒には、日本の教室できちんと、もっと進んだフォローの勉強をさせて、さらに伸ばしてやりたいと思います。英検など高いレベルの資格を取って、通訳など、英語のプロを目指せるようなしっかりした力をつけさせたいです。
この記事を読んで、TESOL留学したい、体験したい、資格を取りたい、この分野で仕事をしたい、またはEdenz Collegesに興味のある方はイーキューブのキャリアアップ留学センター「イースクエア」までご連絡ください。

|