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Kirsten Taylor
New Zealand Health Shop社長

勝亦 秀彰
Whitireia New Zealand
Bachelor of Applied Arts 留学生

大塚ゆかり
National Technology Institute学生 ほか

Vol.67 自由時間 永住権目指してニュージーランドへ料理学校留学

NSIA (ノースショア 料理・ホスピタリティー専門学校) プロ調理師・資格コース 学生 Mitsuharu Sakata 坂田 光春さん
NSIA (ノースショア 料理・ホスピタリティー専門学校) プロ調理師・資格コース 学生
飛び込む勇気さえあれば、いつでも、どんなことでも始められる。ニュージーランドが、僕にそう感じるゆとりを与えてくれた。
NSIA (ノースショア 料理・ホスピタリティー専門学校) プロ調理師・資格コース 学生

日本では、大学を卒業後そして結婚後もお子さんが生まれてからも、朝から晩までほとんど毎日休みなく働いていたという光春さん。30代を迎えた今年、 ニュージーランドでノースショア料理・ホスピタリティー専門学校の学生としての生活をスタートさせた彼に、今までや現在の暮らし、そして将来への思いを 語っていただいた。

Mitsuharu Sakata 坂田 光春さん NSIA (ノースショア 料理・ホスピタリティー専門学校) プロ調理師・資格コース 学生【Profile】
1977 年4月15日生まれ。熊本県出身。早稲田大学社会科学部を卒業後、日本の大手不動産会社に勤務。2007年4月よりNSIAの調理師コースへ。趣味は、野 球、ゴルフ、スキー、テニス、ラグビー観戦、釣りなど、野球以外はNZで楽しめるものばかり。最近は生まれたばかりのお子さん(1ヶ月)のオムツ替えと格 闘中。「いっちょまえにクサい!」

英語環境での調理学生生活スタート
この4月、ノースショア料理・ホスピタリティー専門学校 (以下NSIA) のプロ調理師・資格コース (National Certificate in Professional Cookery Level 4) に入学した坂田光春さんは現在1ターム目で、平日月曜日から金曜日まで講義を中心とした内容の授業を受けている。決まりきったテキストブックはなく、その つど教師が内容に見合った資料を用意する。授業ではロールプレイディスカッションなどのほか、衛生管理などの専門的なことも学ぶ。ユニークな課題なのが、 5人くらいの1チームで架空のレストランを作るというもの。そのレストランでのコンセプト、役割分担、メニューや料金を考えたり、レストランというものが どのように成り立っているかを研究する。料理人として以外に、ビジネス、ホスピタリティなどさまざまな観点からレストランを眺め、実技だけではなく分析 力、協調性なども養う。

「生徒も学生もみんな明るくてフレンドリーなので、授業中もとてもいい雰囲気です。僕の先生は、長年プロの料理人とし て活躍していた女性で、とても元気でパワフル。それでいて、生徒に対しては細かにコミュニケーションを取ってくれる。英語の得意でない留学生と話すことに も慣れているというか、すごく丁寧に会話をしてくれるしとても親切です。クラスメイトはとても国際色豊かで、キウィの生徒のほか10カ国の生徒が一緒に勉 強しています。年齢も幅広い。やっぱり貴重だと思うのがネイティブの生徒がいること。もし英語学校に行っていたら、キウィはまずいませんよね。でもここは ネイティブも通う専門学校だから、授業時間以外の彼らとの会話もとても勉強になります。自分より10歳くらい若い生徒ともたくさん話しますけれども、国籍 は関係なく、人生の先輩としてのプライドが湧き立つこともしばしばあります。”オレが負けてるのは英語だけだ!今に見てろ!“ってね。」
光春さん が、日本で英語を学んだのは大学生まで。社会人になってからは、英語に触れる機会はほとんどなかった。そして、食に関しての専門的な知識も持ち合わせてい なかったため、最初はすべて英語で勉強すること自体がとても辛かったという。だが、英語での生活に慣れはじめ、英語と調理、同時に勉強していることで、学 習に対する新たなものを見いだしたようだ。

「料理と英語って、すごく共通してる部分があることに気付きました。どちらも、上達させるポイントはボ キャブラリーを増やすことだと思うんです。まず基礎をしっかり覚えて、それを自分の身にすること。その後、シチュエーションによって、それらをどう組み立 てるか。料理が上手い人、英語が上手い人、どちらも自分の引き出しをたくさん持っている人だと思います。」


子どもにとっての環境を考えNZへ
光春さんはすでに家庭を持っており2児の父。そんな光春さんが、いままで経験を積んできた仕事を辞め、これまで生活をしたことのないニュージーランドに来て学生になるまでの経緯はこのようなものだ。
「ニュージーランドについては「いつかは移住したいね」と家族でたまに話していました。しかし、娘とこれから産まれてくる子どものためを考えた時に、もう具体的に 考えなければいけない時期だと思ったんです。そこで、忙しい日本での生活を一旦終了させることを決意しました。」
大学卒業後、大手不動産会社に就 職した光春さんは、それから毎日朝6時半に起きて職場に向かい、帰宅は12時、1時があたりまえの生活を送っていた。決まって土日も出勤し、家族とゆっく り過ごす間もないまま献身的に仕事を続ける姿は、日本のビジネスシーンによくある光景。移住の決断を会社の同僚や友人たちに報告した時は、やはりとても驚 いていたという。最近では、早期退職、海外移住などの言葉はめずらしくなくなったが、それでもまだまだ重く捉えられているのが現実かもしれない。
それとは逆に、光春さん達が海外に出ることに関して、光春さん家族や親類はとてもオープンな感覚を持っていたようだ。光春さんのお姉さんがニュージーラン ドで結婚式を挙げ、その時にコーディネートしてもらったのが、現在通っているNSIA / AmicaleNZのチアキさんだったことや、奥様がニュージーランドでの留学経験などを持っている他、奥様のご両親がリタイヤ後すでにニュージーランド に住居を構えていたことなど、いろんなことがニュージーランドに結びついていた。まったく新しい生活をスタートさせることには不安があったが、実際それら を消すための時間はほとんどかからなかったという。

「いろいろ移住について教えてくれる、移住の先輩方が周りにいることが非常に心強いです。自分 で学校一つ探すにしたって大変です。その上、将来こうしたいから学校はこうでビザはこうして住まいは……なんてやっていたら、このように計画的にニュー ジーランドに来ることはできなかったでしょう。仕事は日本で並行して続けてましたし。去年の11月に面接等の試験のため一度学校を訪れましたが、結局、今 年の4月に入学するギリギリまで日本で仕事をしていました。間を置かず、突然今までとは全く違う生活がはじまったので、最初は不思議な感じがしました。海 外で調理学校の学生をするなんて、考えたこともありませんでしたから。リセットボタンをポンと押したと同時に、全てがリフレッシュされた感じです。」
そして、奥様はこう話す。
「彼 は、今4歳の娘の成長過程をほとんどと言っていいくらい知らないんです。これまで、ニュージーランドに来るまでの毎日、私はかろうじて顔を合わせて会話を することもできましたが、娘は主人の帰宅時も出発時も眠っていますし、ちゃんとコミュニケーションを取ることができていませんでしたね。その分、今は毎日 かならず一緒に遊んでもらっています。」

まずはNZのシステムを知ること
将来、ニュージーランドで家族とずっと暮らすためには、第一歩として何が必要か。光春さんがまず考えたのは、ビザとパーミットのことだった。 「とにかく滞在するために必要なものを揃えなければいけませんでしたから。ただ学生ビザを持って学生をすることはどこの学校でもできますが、NSIAは地 元の人も学んでいるNZQA(New Zealand Qualifications Authority ニュージーランド教育資格審議会)に認められている専門学校ですので、地元企業への就職にも有利だし、ワークパーミットへの切り替えもスムーズに行えると 思ったんです。もちろんサティフィケートももらえるので、ワークのその先、永住権にもつながります。」 NSIAで就学することによって、もちろん 生徒本人には学生ビザが発行される他、生徒の配偶者やパートナーにはオープンワークビザ(どこででも働くことができ、IELTSのポイントやジョブオ ファーがなくても申請できるワークビザ)、生徒の子供など扶養家族には年齢に応じた必要なビザが受領可能。学校では仕事を探している生徒のために求人課も 設置しており、いつでも相談にのってもらえるほか、有名なレストランやホテルなどでの仕事を紹介をしてもらうことができる。パートタイムジョブを続けてい るうちジョブオファーをもらい、卒業後はそのままそこで正社員として就職できる可能性も高い。 そして、NSIAのコースを修了した学生には NZQA認定のサティフィケート (レベル4) 資格が与えられる。サティフィケートなどの学位は、永住権申請の際、おおいに有効なポイントとして加算することができるため、しっかりと将来の計画をたて て入学してくる留学生がNSIAにはたくさんいる。

ここでニュージーランドの教育に関する仕組みを述べておこう。 ニュージーランドの大学 や専門学校では、コースによってNZQAに認可される一貫したレベルを設定しており、これが国家資格に相当する。この国家資格はとても分かりやすく設定さ れており、ニュージーランド国内のどこの学校で学ぼうとも、その履修科目を修了することによってレベル1からレベル8まで、順次に国家資格のサティフィ ケート、ディプロマなどディグリーといった学位をもらうことができる。このシステムの素晴しい点は、一度勉強を始めたら取り消されることはなく、また途中か ら勉強を続けることができること。例えば、何らかの理由で途中辞めたりするなどのブランクがあっても、学校に戻ることによって、いつでも以前学んだレベル からその勉強を再開することができる。

新しいことを学ぶゆとりがここにはある
ニュー ジーランドでは、子育てに一段落したあとや長年仕事をしたのちに、また学生生活をするといったことは、なんら珍しいことではない。その背景には、勉強をし たいと思った人々がいつでも積極的に学業を始められるように制定された教育システムがあり、ニュージーランド国民、市民権や永住権保持者は、学費としての 手当やローンの活用が可能となっている。
そういった状況のなか、光春さんは滞在することが第一の目的でNSIAへの進学を決めた。なんと、料理の楽しさを見いだしたのは入学した後だったとか。
「実 は、日本にいた頃はまったくと言っていいほど料理をしたことがなかったんです。包丁を握るなんてもってのほかでした。そんな僕が今は毎日の家族の夕食を担 当しています。学校での勉強のためですが、何よりも作っていることがとても楽しい。これが子育てで忙しい妻への手助け、今までの恩返しになればいいなと 思っています。」

※NSIAでは、マフティ(一種の募金方法)によって集めた食料を、地元のサルヴェーションアーミー(Salvation Army)寄付することによる慈善活動もおこなっている。

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