Vol.67 Career up in NZ ニュージーランド・ウェディングのヘアメイク担当 |
ニュージーランドで『海外ウエディングのヘアメイク』をするという夢を実現した増田渓子さん。夢を手に入れられたのは、これまで支えてくれた語学学校NZLAの 存在が大きいという。彼女にとって、ニュージーランドで家族のような温かい場所NZLAと出会えたことが、成功の秘訣のようだ。そんな渓子さんに、ウエ ディングのヘアメイクのお仕事と夢を獲得するまでの道のりをお話していただいた。
【Profile】
1980年生まれ。兵庫県出身。10歳の時から、ジャズダンスとバレエを始める。高校3年生の時からヘアメイクのアルバイトを開始。神戸ベルェベル美容専門学校卒業。在学中にロンドンのTONI&GUY、ヴィダルサスーンヘアサロン、パリにてメイクの研修を受ける。卒業後、ヘアカットサロンで美容師として 働く。2006年、ニュージーランドに渡航。語学学校NZLAで英語を学ぶ。その後、ウエディングのヘアメイクの仕事を開始。趣味は、旅行とミュージカル 観賞。旅行の楽しみは、その国々での食べものや文化、言語を楽しむこと。ミュージカルは宝塚ファン。
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夢のヘアメイクのお仕事
私がメイクに興味を持ったのは、10歳くらいの時でした。ジャズダンスやバレエを10歳から5年間くらい習っていたのですが、通っていたダンススクールが、 月に一度、イベントをするようなところだったんです。その当時、憧れていた職業が2つあったんですね。ひとつはミュージカル女優で、もうひとつがメイクの お仕事でした。でも、私はすごく音痴なので、ミュージカル女優はすぐに諦めました。メイクは、舞台のたびにメイクさんにお化粧をしてもらって、がらりと顔 が変わるのがすごく楽しかったんですね。自分の顔がパレットみたいで。それに髪をいじるのも好きだったので、ヘアメイクのお仕事をするのが、いつしか私の 夢になっていました。
仕事としてメイクを始めたのは、高校3年生の時でした。ダンススクールのオーナーが、私がメイクの仕事をしたかったのを 知っていて、子供の生徒さんのメイクを私にさせてくれていたんです。また、彼女は舞台関係の仕事をしていたので、そこに呼んでくれてアシスタントをした り。恵まれた環境にいたと思います。興味のままに高校卒業後は、美容専門学校の美容科に進みました。ヘアメイクの仕事をするためには、美容師の国家資格を 持っておいた方がいいと思いまして。
在学中に、TONI&GUYやヴィダルサスーンのイギリス本店で美容の勉強をしたり、フランスでメイクの勉強 をして検定修了書を取得するという機会もありました。でもその当時は、英語の通訳の方を通して会話をしていたので、今度は、自分の英語で美容を勉強する機 会を持ちたいなと思っています。
美容学校を卒業してからは、美容師としてサロンで働きながら、舞台メイクの仕事も続けていましたね。いつもメイク の世界に関わっていたくて。今までで、もっとも印象的だった仕事、ゴスペルのクリスマスコンサート。30人の女性シンガーのヘアメイクを一人で担当したん ですよ。舞台以外のメイクをしたのは、この時がはじめてでした。舞台の場合は、髪を固めたり、メイクも舞台に映えるようにしっかりとするのですが、この仕 事は、一人ひとりの個性に合わせてナチュラルに仕上げるというもので、それがとても気に入りました。お給料が貰えない代わりに、コンサートの席を用意して 下さって。そして、コンサートを実際に観た時、あまりに自分がヘアメイクをした歌手たちが綺麗で思わず泣いてしまったんです。彼女たちにも、『それぞれの 個性に合った髪型で、全員がとても気に入っていたわ。本当にありがとう』ってお礼を言われました。その時に、やっぱりヘアメイクの仕事がしたいって確信し たんです。そして、一生に一度の女性がもっとも美しい、ブライダルの仕事がしたいと思いました。ただ、日本で仕事を獲得するのは難しいので、海外へ行くこ とを考えたのです。それが、ちょうどニュージーに来る1年前のことでした。
海外ブライダルの仕事を目指して語学留学
それから直ぐ、海外ブライダルをしている国を探しはじめました。旅行会社のパンフレットでまず研究して。日本から、海外の日系ブライダル会社に連絡を入れたのですが、どこも求人をしていませんでした。それで先に英語力を伸ばそうと思い、友人が以前行って好きだったニュージーランドに渡航場所を決め、日本から語学学校選びを開始したのです。英語に自信がなかったので、日本人カウンセラーのいる学校をインターネットで探して、Eメールでコンタクトを取っていきました。その時に、NZLAの日本人カウンセラーのしょうこさんが一番親身になって返事をくれたんです。それで、この学校に通いたいと思いました。 NZLAと出会えたのは、本当に幸運でしたね。それから、しょうこさんに色んな相談にのってもらえたので、安心して渡航することができました。実際の ニュージー生活も素晴らしいスタートが切れたと思います。ホームステイ先は、マザーが自宅でエステをしているご家庭で、私にとって最高の場所でしたね。 だって、日々、ニュージーの美容事情を聞けたんですもの。本当にラッキーでした。学校も、ディレクターをはじめ、先生もスタッフも生徒もみんなとてもフレ ンドリーで、「ブライダルのヘアメイクの仕事がしたい」と言っていたら、みなさんが情報をくれたり。私の中では、語学学校は英語を淡々と習う場所というイ メージだったのですが、実際は良い意味でまったく違いましたね。
卒業した後も、頻繁にNZLAを訪ねているのですが、すごく落ち着くので、ニュージーの家 のようなんです。はじめに入ったクラスは、日本人が私だけで少し不安でしたが、レベル数が多くて、少人数制なので、先生との距離も近いことから、『今、聞 き取れなかったです』とかも言いやすかったんですね。英語力がグングン伸びたのは、そのお陰だと思います。私の仕事柄、色んな国の生徒のファッションも興 味深かったですね。それに、他の国のことが知れるだけでなく、私の国、日本についても多くのことを学び、視野が広がり、感性が磨かれていくのを感じまし た。少し前に祖父が亡くなったのですが、就職した頃の敬老の日に祖父にプレゼントを贈ったんですね。そしたら、祖父がお礼の手紙をくれて。『渓子の感性は とても素晴らしいと思います。私を見て、私に似合って、私の好きな色で、好きな物を贈ってくれて、とても気に入っています。感性はあるか、ないかのどちら かですが、既に備わっている感性は、磨こうと思えば、もっと磨くことができます。』って。そういう風に私がずっと大切にしている感性をさらに磨く機会をくれたのがNZLAだったんです。
夢が実現!陰でサポートしてくれたNZLA
ニュージーランドの生活に慣れてきた頃、『出張ヘアカットとメイクを致します』とクラシファイドに投稿してみたんです。そしたら、ある会社からヘアメイクのできる人を探しているというという連絡をいただいて。それが、まさに私の夢だったブライダルのヘアメイクの仕事だったのです。ヘアカットとメイクの実技試験をして採用になった時に、あまりに嬉しくて「こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします!」と気づいたら言葉が口からでていました。ウエディングの お客様は、日本から挙式のためにニュージーに来られる方とこちらに住んでいらっしゃる方で、新郎新婦の両方もしくは、どちらかが日本人というのが大半で す。そして、ホテルかお家に伺って、ヘアメイクをしています。通常、挙式前にトライアルをして、その時に本番での髪型とメイクを決めて、ウエディング当日 にそのヘアメイクをします。花嫁さんだけでなく、ご家族の方のヘアメイクを担当することもよくありますね。
ニュージーでは、ガーデン・ウエディングが好ま れるのですが、それが本当に似合う国だと思います。いちばん記憶に残っているのは、中国人の新郎と日本人の新婦の美しいカップルの中国式のウエディングで す。夏の晴れた日で、バラが一面に咲いているガーデンでの挙式。自然の中の真っ白いウエディングドレス姿の花嫁は、おとぎ話のプリンセスのようで。大きな 木の下にテーブルと椅子が2つずつ並べられて、そこで婚姻のサインをする2人。そこにいることが幸せでしたね。この挙式では、式当日に突然、トライアルで 決めたヘアスタイルと違う髪型にすることになり、可愛い女の子が無理をして綺麗にしている感じに仕上げて欲しいと頼まれたんです。そして最後に、その時の 私の仕事をとても気に入ってくださって、一緒に写真を撮ってくださいって新郎新婦やご家族に言われた時、私までもが幸福に満ちていましたね。
また、最近、仕事で英語を使うことが多いので、NZLAの夜間コースで英語の勉強を始めたんです。夜間コースの生徒は、仕事をしている方ばかりなので、お昼 のクラスとは違う刺激がありますね。授業は実用的なスピーキングが中心で、先生が私の弱点をよく把握しているので、集中的にそれを教えてくれたり。また仕 事で分からなかった英語を質問して解決していく場所として私は活用しています。
現在、一つの夢が実現し、夢がますます拡がっています。次の夢は、 自分がヘアメイクした人をもっと沢山の人に見てもらえる舞台やテレビなどの仕事に就くこと。いつか、フランスにもメイクの勉強に行きたいですし。自分のサ ロンをオープンするのも大きな夢です。ただ、今現在、ニュージーでしておきたいことがあるんです。この国で人の優しさに十分に触れたので、お返しがしたく て。私のできることは、一生に一度のウエディングの日に主役を一番美しく輝かせてあげることなので、それを全力でしたいのです。こんな風に心が豊かになれ るのが、ゆったりと時間が流れるニュージーランドの魅力で、この国の魅力を私に教えてくれたのがNZLAだったと学校の皆さんに心から感謝しています。
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